3-2
実際の評価方法
当院での評価法
さて実際にはどのように臓器障害の程度を評価しているか)
高血圧治療ガイドライン2020では要約すると以下の点で推奨されています。
A脳・眼
①認知機能検査・抑うつ状態試験評
②眼底検査
③CTもしくはMRI 無症候性病変にはMRIを推奨
B心・血管
①問診(胸痛・呼吸苦・動悸・めまい・ふらつき・歩行時下肢痛)
②診察(心肥大・心不全・心房細動・血圧差・血管雑音)
③心電図
④心臓超音波検査
欧米のガイドラインでは冠動脈CTまたはカルシウムスコア測定を推奨していますが、本国では被曝、経済的な意味合いから実施される機会は少ないようです。
⑤頚動脈エコー
⑥ABI/PWV
C腎臓
①血清検査・尿検査
当院では高血圧、脂質代謝異常、糖尿病など生活習慣病の治療を行っている方々は、定期的に
・脳の状態や萎縮を確認・・・1.5T以上のMRIおよびVSRAD
・脳血管の障害の程度・・・・MRA
・頚動脈の障害の程度・・・・頚動脈エコー
・心臓の障害の程度・・・・・心電図、心エコー
・総合的な全身状態・・・・・採血
・下肢血管の状態・・・・・・ABI
(ABI低下を認めたならば下肢MRA)
などの検査を行っています。これらの結果を複合的に考え、目標血圧の設定、適切な降圧剤の選択を行っています。仮に血管の状態が投薬では限界と判断された場合は、ステントを行える施設、手術を行える施設へ紹介しております。
高血圧による脳卒中予防について気になる方は以下のページに詳細を記しています。
https://kuwana-sc.com/brain/category/stroke/
高血圧による認知症予防について気になる方は以下のページに詳細を記しています。