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眼科 脳神経外科
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脳疾患を知る

2-8
頭部外傷-各論(外傷性動脈瘤)-

頭部の打撲の際に、脳の動脈が硬膜や骨などと接触するケースや、過伸展やねじれなどで裂け目を生じる間接損傷、穿通性頭部外傷で例えば銃弾、骨片などによる動脈壁の直接損傷により生じる動脈瘤の事です。頻度はそう多くなく、全脳動脈瘤の0.15-0.4%を占める程度です。

しかし外傷性脳動脈瘤の80%は仮性動脈瘤で,破裂した場合の予後は非常に悪いです。外傷性仮性脳動脈瘤は受傷後 2-3週間後に破裂リスクのピークを迎え、破裂した場合の死亡率は32-54%と高く、早期診断、治療が勧められる一方で、その診断は非常に困難です。受傷時に画像撮影を行っても動脈瘤が存在するわけではなく、数週間時間をかけて非常に破裂しやすい動脈瘤が形成されるので破裂する前に動脈瘤の診断をつけることは不可能といえます。外傷性脳動脈瘤は急速に増大したり,動脈瘤壁が線維性結合組織で脆い構造であることが多いため,破裂をきたしやすいのです。