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新しいタイプの片頭痛治療薬「エムガルティ」

・「エムガルティ」とは

2021年4月より、新しいタイプの片頭痛治療薬「エムガルティ」が登場しました。片頭痛の治療薬には、頭痛を止めるための急性期治療薬と、頭痛発作の出現を抑える予防薬があります。これまでは内服薬による予防薬は存在しましたが、毎日お薬を内服する必要がありました。予防薬の内服によって片頭痛発作のコントロールが取れる方も大勢いらっしゃるのですが、残念ながらコントロールがなかなか上手く取れない方もおります。この新しい治療薬「エムガルティ」は予防薬になります。月1度の皮下注射で片頭痛発作回数、片頭痛急性期治療薬の使用量が減らせるお薬です。

詳しくは厚生労働省からエムガルディ使用のガイドラインが出ております。詳細を知りたい方は以下のURLをご参照下さい。

https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000768564.pdf

・「エムガルティ」の働き

片頭痛が起こる際には、様々な痛み物質が放出されます。その中で、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)は、主要な原因物質の一つです。CGRPは、顔面や頭部の知覚神経である三叉神経に存在しますが、片頭痛発作時に過剰に発現します。過剰なCGRPは、血管を拡張させ、痛み物質を産生し、片頭痛を引き起こします。また、痛みを感じ易くする作用もあります。 エムガルティは、CGRPのはたらきをおさえ、片頭痛発作が起こるのを抑えると考えられております。

・「エムガルティ」投与による効果

片頭痛日数が減る

急性期治療薬を使う日数が減る

 

これまでのデータからは、エムガルティを使用した患者様は、月に8.6日あった片頭痛が3.6日減ることが示されました。 また片頭痛の頻度が50%以上減った患者さまの割合は、49.8%でした。75%以上減った患者さまは25.5%、100%減った(頭痛がなくなった)患者さまは9.0%でした。

・「エムガルティ」の投与方法

エムガルティは初回に2本、2ヶ月目から1ヶ月に1本注射をします。

・「エムガルティ」の副作用

よく見られる副作用は、注射部位反応(注射部位の痛み、かゆみ、腫れなど)です。エムガルティはこれまでに、世界40ヶ国以上の患者様にこのお薬が使用されてきました。副作用としては、皮下注射のため注射部の疼痛や腫脹などが10%程度に認められています。重篤な副作用は、稀ではありますがアナフィラキシーの報告があります。

・「エムガルティ」が使用出来る施設

エムガルディはどの施設でも注射出来る訳ではありません。厚生労働省のガイドラインでは以下の制約が記載されております。

①医師要件

医師免許取得後 2 年の初期研修を修了した後に、頭痛を呈する疾患の診療に 5 年以上の臨床経験を有していること

頭痛を呈する疾患の診療に関連する以下の専門医の認定を有していること。

  ・日本神経学会

  ・日本頭痛学会

  ・日本内科学会(総合内科専門医)

  ・日本脳神経外科学会

②施設要件

二次性頭痛との鑑別のためにMRI等による検査が必要と判断した場合、当該施 設又は近隣医療機関の専門性を有する医師と連携し、必要時に適切な対応がで きる体制が整っていること。

 

当院では日本脳神経外科学会専門医および日本頭痛学会専門医が常勤しております。またCTおよびMRIが院内に常設されているため、エムガルティ投与前の二次性頭痛の鑑別および脳血管の状態を把握した上で安全に投与を行う事が可能です。

お気軽にご相談ください。

・「エムガルティ」投与が対象となる方

予防薬を服用しているにもかかわらず、1カ月平均で4回以上片頭痛発作のある方が対象となります。
お気軽にご相談ください。

・「エムガルティ」の料金

初回保険3割負担の場合    27,099円

2回目以降保険3割負担の場合   13,550円

当院におけるエムガルティ治療の流れについて

① 初回診察

来院当日にすぐに使用することはできません。

一度受診していただき、診察を行います。厚生労働省ガイドラインに沿った適正使用かを確認し、効果、副作用、治療の流れをご理解いただいた上で、 投与の予定を決めていきます。 当院で治療中の方は既に二次性頭痛の鑑別がCT・MRIで行われており、治療経過、使用薬剤が分かるので使用可能かどうか判断できます。

② 投与日必ずご来院ください。

*頻度不明で、アナフィラキシー発症の可能性もあるため、注射後15分以上は院内での待機をお願いします。

*投与30分前に冷蔵庫から取り出し薬剤を常温に戻す必要があるため キャンセルされる場合は、必ず30 分以上前に連絡してください

*無断でのキャンセルはお控えください。

(よくある質問)

Q エムガルティ(ガルカネズマブ)の投与時間で効果に違いがありますか?いつ投与するのが効果的ですか?

A エムガルティ(ガルカネズマブ)の投与は1ヵ月間隔であり、投与時間による効果の違いを検討したデータはありません。

 

Q エムガルティ(ガルカネズマブ)(予防)投与中に起こる片頭痛発作に対して急性期治療薬の併用は可能ですか?効果、安全性や注意点はどうでしょう?

A エムガルティ(ガルカネズマブ)は片頭痛発症を抑制する薬剤であり、急性期治療薬との併用は可能です。臨床試験においても、片頭痛発作に対する急性期の治療は許容されていました。ただし、併用の有無及び併用薬により層別した効果及び安全性のデータはありません。薬剤については個々の患者さんの状態に合わせてご選択ください。

 

Q エムガルティ(ガルカネズマブ)の投与間隔は1ヵ月に1回投与ですが、打ち忘れや投与スケジュール等でどのくらい前後してもいいですか?その場合、その次の投与はいつ投与すればいいですか?

A 国内臨床試験(CGAN試験、CGAP試験)及び国際共同第III相試験(CGAW試験)では、プロトコール上、投与予定日の前後2日間のずれが許容されていました。添付文書に記載の通り、エムガルティ(ガルカネズマブ)の投与間隔が1ヵ月を超えた場合は、速やかに投与し、以降は1ヵ月間隔で投与してください。

 

Q 外傷性脳損傷の患者へエムガルティ(ガルカネズマブ)の投与はできますか?

A 添付文書上、エムガルティ(ガルカネズマブ)の外傷性脳損傷患者への投与に制限はありませんが、ガルカネズマブの第II相及び第III相試験では、頭痛の性質、頻度に大きく影響を与えるような外傷性頭部損傷の既往例を有する患者は除外されました。

 

Q エムガルティ(ガルカネズマブ)投与による月経関連副作用の発現は認められていますか?

A 国内外の臨床試験において、月経に関連した副作用は、月経困難症、不規則月経及び子宮痙攣各0.09%、月経過多、月経障害、月経前痛及び腟出血各0.05%、乳房分泌及び乳房圧痛各0.04%に認められました。国内第II相試験(CGAN試験)及び国内第III相長期投与試験(CGAP試験)において、月経に関連した副作用は認められませんでした。