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レビー小体型認知症ー診断基準ー
(レビー小体型認知症(以下DLB)/認知症を伴うパーキンソン病(以下PDD)
Probable DLB は、以下により診断される
A.2つ以上の中核的特徴が存在する または
B.1つの中核的特徴が存在し、1つ以上の指標的バイオマーカーが存在する
Probable DLB は指標的バイオマーカーの存在のみで診断するべきではない
Possible DLB は、以下により診断される
A.1つの中核的特徴が存在するが、指標的バイオマーカーの証拠を伴わない または
B.1つ以上の指標的バイオマーカーが存在するが、中核的特徴が存在しない
DLB の診断の可能性が低い
A. 臨床像の一部または全体を説明しうる、他の身体疾患や脳血管疾患を含む脳障害の存在(ただし、これらは DLB の診断 を除外せず、臨床像を説明する複数の病理を示しているかもしれない)
B. 重篤な認知症の時期になって初めてパーキンソニズムが出現した場合
DLB は認知症がパーキンソ二ズムの前か同時に出現したときに診断されるべきである。
PDD は、明らかな Parkinson 病の経過中に起こった認知症を記載するために用いられるべきである。実際の場では、その臨床的状況に最も適した用語が用いられるべきで、 Lewy 小体病(Lewy Body Disease)といった総称がしばしば役立つ。DLB と PDD の区別が必要な研究では、認知症の発症 がパーキソン二ズム発症の1年以内の場合 DLB とする “1 年ルール “ を用いることが推奨される。
「認知症疾患診療ガイドライン2017」第 1 版,239,日本神経学会(監修),「認知症疾患診療ガガイドライン」作成委員会(編),医学書院,東京,2017年 McKeith,I.G et al.: Neurology, 89: 88-100, 2017