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脳疾患を知る

9-3
アルツハイマー型認知症ー診断ー

診断基準

 

アルツハイマー型認知症の臨床的診断基準は、米国精神医学会による精神疾患の診断・統計マニュアルDSM-5と米国国立老化研究所とアルツハイマー協会(NIA-AA)による診断基準の使用が推奨されます。厳密な診断と研究の目的には国際ワーキンググループによるIWG-2が使用されます。

 

NIA-AA

 

Probable アルツハイマー型認知症(AD)

1.認知症があり

A.数ヶ月から年余に緩徐進行

B.認知機能低下の客観的病歴

C.以下の 1 つ以上の項で病歴と検査で明らかに低下

a.健忘症状,b.非健忘症状:失語,視空問機能,遂行機能

D.以下の所見がない場合

a.脳血管障害,b.レビー小体型認知症,c.behavior variant FTD,

d.進行性失語症(semantic dementia,non-fluent/agrammatic PPA)

e.他の内科・神経疾患の存在,薬剤性認知機能障害

Probable アルツハイマー型認知症(AD)with increased level of certainty

認知機能検査の進行性低下例,原因遺伝子変異キャリアー

Possible アルツハイマー型認知症(AD):

非定型な臨床経過

他疾患の合併例

a.脳血管障害,b.レビー小体型認知症,c.他の神経疾患や内科疾患,薬剤性

Probable アルツハイマー型認知症(AD)with evidence of the AD pathophysiological process

脳 Aβ 蓄積のバイオマーカー:CSF Aβ42 低下,アミロイド PET 陽性

2 次性神経変性や障害のバイオマーカー:

CSF tau,p-tau 増加,側顕・頭頂葉の糖代謝低下(FDG-PET)

側頭・頭頂葉の萎縮(MRI 統計画像処理)

Possible アルツハイマー型認知症(AD)with evidence of the AD pathopbysiological process

非アルツハイマー型認知痙(AD)の臨床診断,

バイオマーカー陽性か AD の脳病理診断

(日本精神神経学会(日本語版用語監修)高橋三郎・大野裕(監訳):DSM-5 精神疾患の診断・ 統計アニュアル.p602-603,医学書院,2014)

 

DSM-5

 

DSMとは、アメリカ精神医学会が出版している、精神疾患の診断基準・診断分類です。「5」は、第5版という意味です。

A. 認知症の診断基準に一致

B. 少なくとも2つ以上の認知機能頒域で障害が潜行 性に発症し緩徐に進行する

C. 確実な AD(probable Alzheimer’ disease):1 か 2 のどちらかを満たす

1.家族歴又は遺伝学的検査から AD の原因遺伝 子変異がある

2.以下の 3 つ全てがある

a.記憶・学習の低下および他の認知機能領 域の 1 つ以上の低下

b.着実に進行性で緩徐な認知機能低下で, 進行が止まることはない

c.混合性の原因がない(他の神経変性疾患 や脳血管障害,他の神経疾患,精神疾患,全身疾患など)

疑いのある AD(Possible Alzheimer’s disease): 1 か 2 を満たさない場合

D 脳血管障害・他の神経変性疾患・物質の影響・そ の他の精神・神経疾患または全身疾患ではうまく説明できない

日本精神神経学会(日本語版用語監修)高橋三郎・大 野裕(監訳):DSM-5 精神疾患の診断・統計アニュアル. p602-603,医学書院,2014

他には、IWG-2 NINCDS-ADRDAによる診断基準があります。

 

当院は静岡県伊豆半島に開院した脳神経外科専門医・眼科専門医・脳卒中専門医・頭痛専門医・認知症専門医が常勤しているクリニックとなります。一般的な眼科・脳神経外科・内科などの外来はもちろん、頭痛外来・もの忘れ外来・高血圧外来・生活習慣病外来などの専門外来も常時受け付けております。CT,MRIが完備されているため頭蓋内疾患は即日診断が可能です。眼科は白内障や眼瞼下垂、硝子体の手術を行っております。脳神経外科で手術が必要な場合は昭和大学脳神経外科、順天堂大学脳神経外科、その他ご希望の病院と提携し紹介させて頂いております。駿東郡・清水町・三島市・沼津市・長泉町・伊豆の国市・函南町・裾野市・熱海市・伊東市・伊豆市・小山町の方々から遠方の方々まで、気になることがございましたらいつでもご相談下さい。