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眼科 脳神経外科
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脳疾患を知る

5-1
はじめに

瞼や眼の周りの痙攣や筋肉の収縮、ピクピクするといった症状にはいくつかのタイプがありますが、3つの代表的な疾患があります。

①眼瞼ミオキミア

瞼の一部がぴくぴくと痙攣します。疲れたときなどに、片側の下瞼がピクピクと動く症状です。目の開け閉めは普通に行えます。数分間で治まりますが、何度か繰り返し、数週間以内に改善するタイプです。たいていは1~2週間ほどで治まりますので十分な睡眠・休養をとり経過観察で良いタイプです。眼瞼の筋肉のごく一部だけが虫が這うような連続的に動き、決して他の部位に拡大しません。定義では筋線維束攣縮の群発により体表面からさざなみ状の不随意収縮がみられる現象と言われます。自覚症状が軽微であり、開閉瞼が障害されない事から鑑別可能です。

②眼瞼痙攣

左右両方の瞼が痙攣するタイプです。目がショボショボし、瞬きが多く、まぶしさを強く感じサングラスを使用しないと生活できない方もおります。中にはドライアイと診断され治療されている方が少なからず存在します。症状が進行すると、自分で開眼することが困難になり、時には自らの指で瞼を持ちあげるようになります。また、視野が狭くなることや異常な皺が出現することもあります。中には物や人物にぶつかる機会が 増え、歩行が困難な方も散見されます。軽い瞬きや速い瞬きが困難になります。両眼の瞼が上下とも等しく痙攣し、ミオキミアよりも速く痙攣するという特徴があります。

③顔面痙攣

左右どちらかの眼の周囲の筋肉の痙攣から始まり、口や頬の周りも痙攣するタイプは片側顔面痙攣といいます。顔面神経の走行経路途中で血管に圧迫されて発症するものが大半ですが、中には脳腫瘍や脳動脈瘤など生命の危険を伴う疾患によって痙攣を起こす方もいます。中年の女性に多 く、片側の眼の周囲、特に下眼瞼部筋からはじまります。初期は疲れなどで瞼のぴくぴくする眼瞼ミオキミアとの区別がつきません。最初は緊張したときなど時々発作性に起きますが、徐々に痙攣している時間が長くなり、やがて一日中、ときには寝ている最中も痙攣を起こします。