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概要
脳の動脈は脳内に入ると樹木の如く枝分かれを繰り返し、細い動脈になっていき隅々まで血流を送ります。この枝分かれをする部分を分岐部と呼びます。脳動脈瘤とはその分岐部の血管の壁に高血圧や異常血流などのストレス、喫煙、遺伝的要素など様々な要因が加わり風船のように膨らんだ状態のことを言います。風船のように膨らんだ状態なので、動脈壁は虚弱な状態です。未破裂脳動脈瘤とは、この風船が破れていない状態をいいます。破裂しなければ大抵症状はありませんが、破裂すると強烈な頭痛・吐き気・意識障害が現れます。これが『くも膜下出血』です。くも膜下出血は約半数の方に生命の危険が及びます。手術、治療などが成功しても社会復帰できる方は3人に1人程度。重い後遺症が残ることがあり大変危険な病気です。