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降圧ー薬物療法 β遮断薬ー
前述しましたが、降圧剤の第一選択薬はカルシウム拮抗薬、RA阻害薬、利尿薬となっています。β遮断薬が単剤で降圧治療の第一選択薬に選択されることはないでしょう。β遮断薬が使用される例はいったいどのような場合か?β遮断薬はそもそも降圧剤というより、心臓のお薬です。適応疾患は慢性心不全、狭心症・心筋梗塞、頻脈性不整脈などですが,これらを見据えてβ遮断薬を使用するのは循環器専門医です。脳神経外科の私が積極的にβ遮断薬を使用するケースは片頭痛予防にプロプラノロールを使用する場合か、頻脈コントロールを考えた降圧治療に使用する場合で、積極的な使用は循環器専門医の先生にお願いする場合がほとんどです。β遮断薬の禁忌事項は、気管支喘息、徐脈、非代償性心不全、抑うつ、代謝性アシドーシスなどです。またCOPD、冠攣縮性狭心症、糖・脂質代謝異常、めまいなどにも慎重に投与する必要があります。