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眼科 脳神経外科
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脳疾患を知る

7-1
目標血圧

高血圧治療の目的が、「脳心腎血管疾患の発症を予防し、患者がより健康で、高いQOLを維持すること」であることは言うまでもありません。では、高血圧治療において、どこまで厳格に血圧を管理するべきか。これは高血圧治療において大きな課題です。降圧目標値は、年齢や合併症によって違います。

家庭血圧の降圧目標値をみると、75歳未満では125/75mmHg未満です。一方、75歳以上の後期高齢者では、それより高い135/85mmHg未満を目安としています。高齢になるとさまざまな臓器の機能が低下していることが多く、血圧低下が臓器の機能に悪影響を及ぼす可能性もあるため、慎重に治療する必要があります。また、糖尿病、蛋白尿のある慢性腎臓病(CKD)を合併している患者さんの降圧目標値はより低く、125/75mmHg未満とされています。糖尿病や蛋白尿のあるCKDを合併している高血圧患者さんは、心筋梗塞、脳卒中などを発症するリスクが高いため、より血圧を下げ、これらの疾患を予防するために厳格な目標値が設定されています。2014年の高血圧ガイドラインと比較して、2019年高血圧治療ガイドラインでは非高血圧(140/90mmHg未満)の症例に対しても積極的な介入の必要性が強調されています。