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中核症状ー遂行機能障害ー
計画を立てて、実際の行動を行う能力のことです。具体的に示すと物事の順序が立てられず、優先順位が分からない、予期せぬトラブルに対応が出来ない、手順を言われても理解が困難などで前頭葉の機能と言われています。遂行機能障害は、認知症のタイプによって現れ方が異なります。側頭葉が病変の割合を大きくしめるアルツハイマー型認知症では、遂行機能障害はみられるものの記憶障害より顕著ではありません。疾患の経過のなかで後半になって現れてくる症状です。一方で前頭側頭型認知症や皮質下認知症では、早い段階で遂行機能障害を認め、重症である可能性が示唆されています。血管性認知症では前大脳動脈の閉塞によって認められる症状です。