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脳疾患を知る

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脳卒中専門医の「高血圧外来」

高血圧外来

高血圧と診断された方へ

高血圧は自覚症状が少ないため適切な治療を受けない方もおりますが、それは誤った認識です。別名『サイレントキラー』と言われ、静かに全身の血管を徐々に蝕み、結果最終的には脳卒中・心筋梗塞・腎不全・下肢動脈狭窄・眼底出血を発症し、麻痺・寝たきり・死に結びつく病気です。2021年より日本循環器学会と日本脳卒中学会は高齢化が進む我が国において、「脳卒中と循環器病克服第二次5カ年計画」を策定し公表されました。それほど「脳」「心臓」「腎臓」はじめ全身の血管を厳しく管理する医師が求められております。当院の脳卒中専門医の小松は2012-2020年の8年にわたり、循環器専門医の指導の下、内科管理およびカテーテル治療を1000件以上行いました。そのため「脳」単独に焦点を定めず、「心臓」「腎臓」はじめ全身の血管の評価を行って参ります。

当院での高血圧診療の流れ

①まず高血圧の原因を探ります 

高血圧は『一次性高血圧』と『二次性高血圧』に分かれます。

『一次性高血圧』

いわゆる生活習慣による普通の高血圧です

『二次性高血圧』

腫瘍などにより起きる二次的な高血圧(原発性アルドステロン症・褐色細胞腫などの副腎腫瘍・腎血管性高血圧,・クッシング症候群・甲状腺機能異常症などの疾患によって高血圧が引き起こされている可能性があります。全高血圧患者のおよそ10%と言われ、お薬の効果が薄い高血圧や若い方の高血圧に多く、検査を行わなければ判明しません。血液検査・MRICT画像検査で診断可能です。)

 

②次に臓器障害の程度の確認が必要です。

高血圧は全身を静かに蝕んでいきます。特に脳・心臓・腎臓・下肢血管・眼の血管を蝕みます。その結果、最終的には脳卒中・心筋梗塞・腎不全・下肢動脈狭窄・眼底出血などを起こします。そうなる前に高血圧を予防することが重要です。脳梗塞になって寝たきりや麻痺の状態で予防治療を開始するケースもありますが、その状態にならないように発症以前に食い止めなければなりません。蝕まれた血管の程度を確認し(CT,MRI,ABI検査などで可能です)障害の程度によっては手術やカテーテル治療が可能な施設に紹介し治療を行います。そこまで必要がない状態ならば、しっかりと血圧治療と定期的な検査で進行具合を確認します。

 

目標血圧の設定と薬の選択

現在「高血圧ガイドライン」では正常血圧の定義は『120/80未満』となります。年齢・臓器障害の程度・糖尿病の合併により各々目標血圧は異なり、厳格な目標血圧が各々臓器障害の進行を予防します。薬の選択も臓器障害の程度やターゲットとする臓器によって異なります。そのため臓器障害の程度の評価は重要なのです。血管、臓器の障害程度や個人個人に合ったお薬を選択するオーダーメード処方を行います。

 

④臓器障害進行防止

定期的に『脳』『心臓』『腎臓』『全身血管』『眼』の評価を行い、進行抑制の確認、薬の副作用がないかのチェックが必要です。