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はじめに
この章では睡眠障害・不眠について情報を発信していきたいと思います。脳神経外科外来・頭痛外来・認知症外来・めまい外来を日常診療していると非常に多くの不眠についての相談を受けます。頭痛外来を行っていると非常に多くの「薬物使用過多による頭痛(薬物誘発性頭痛)」に陥っている方にお会いします。これと同様にお薬との付き合い方を間違い非常に多くの不眠や睡眠薬への依存、耐性についての相談を受けます。
など様々な相談をされます。頭痛外来や物忘れ外来同様に限られた診察時間内では伝わる内容には限界があります。そこで睡眠障害についても当院での診察内容に沿ってゆっくり解説をしてまいりたいと思います。健康のために睡眠は大変重要です。しかし日本では、一般成人のうち約21%が不眠に悩んでいると言われています。睡眠障害によって、日中の眠気やだるさ、集中力低下などが引き起こされると、生活に支障をきたし、極端な場合は事故につながることもあります。また、生活習慣病やうつ病などになりやすくなることがあります。睡眠障害に適切に対処することが重要です。そして仮にお薬を使用するならば、お薬とは正しい付き合い方を学ばないとなりません。