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9-2
発作性片側頭痛

発作性片側頭痛-特徴-

厳密に一側性の重度の疼痛発作が眼窩・眼窩上部・側頭部のいずれか1つ以上の部位に発現し、2-30分間持続します。発作頻度は1日に数回以上です。発作は通常、頭痛と同側の結膜充血、流涙、鼻閉、鼻漏、前額部および顔面の発汗、および・または眼瞼浮腫を伴います。インドメタシン が絶対的な効果を示す疾患です。

群発頭痛に似ています。上の説明を少し簡単にいえば『左右どちらかの眼部中心に2-30分痛みが出現して眼の充血や涙、鼻水、瞼が腫れぼったくなる疾患』です。15-180分持続する群発頭痛よりも短い発作時間です。しかし厳密に言うと、持続時間が15分-30分の場合は両疾患の持続時間の定義に重なります。その場合はインドメタシンの効果を確認するのが良いかもしれません。発作性片側頭痛はインドメタシンが著効するが、群発頭痛 では効果を認めません。また、群発頭痛は男性に多いのに対し,発作性片側頭痛は女性に多いことも参考になります。発作頻度が群発頭痛は 0.5~ 8 回/日(多くは 1~ 2 回/日)に対し発作性片側頭痛は5 回以上/日(平均11 回/日)である点が異なります。飲酒により誘発される群発頭痛に対して、発作性片側頭痛は飲酒による誘発はないため問診の際に正確な情報を収集すればお互いの鑑別は十分に可能です。

発作性片側頭痛-診断基準-

A.B-Eを満たす発作が20回以上ある

B.重度の一側性の痛みが、眼窩部、眼窩上部または側頭部のいずれか1つ以上の部位に2-30分間持続する

C.以下のいずれか、もしくは両方

①頭痛と同側に少なくとも以下の症状あるいは徴候の1項目を伴う

   a)結膜充血または流涙(あるいはその両方)

        b)鼻閉または鼻漏(あるいはその両方)

        c)眼瞼浮腫

        d)前頭部および顔面の発汗

        e)縮瞳または眼瞼下垂(あるいはその両方)

D.発作の頻度は、5回/日を超える

E.発作は治療量のインドメタシンで完全寛解する

F.ほかに最適なICHD-3 の診断がない

日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会 訳:国際頭痛分類 第3版

(痛みの特徴)

群発頭痛と同じく重度の痛みです。『人類最悪の頭痛』と呼ばれる最悪の痛みです。群発頭痛同様に『じっとしていられません』痛みの部位は眼窩上部、眼窩部または側頭部のいずれか1つ以上の部位に頭痛を生じ、特に眼窩部が多いです。よって患者自身は『目の奥が痛い』と眼科を受診するケースがよくみられます。そして左右どちらか一方の一側性です。持続時間が2-30分ですので群発頭痛よりも短い持続時間です。5-180分持続する群発頭痛よりも短い発作時間ですが、厳密に持続時間が15分から30分の場合は両疾患の持続時間の定義に重なります。群発頭痛は就寝中に発作が起こり不眠に悩まされている方が多い一方で、群発頭痛のように、睡眠中に発作が生じることが多いというわけではないようです。

(自律神経症状)

自律神経症状とは具体的に説明しますと、頭痛と一緒に以下のような症状が出現します。

①結膜充血       目の白目の部分が充血します

②流涙         涙が流れます

③鼻閉         鼻が詰まった感じがします

④鼻漏         鼻水が出ます

⑤眼瞼浮腫       目の瞼がむくみます

⑥前頭部および顔面の発汗

⑦縮瞳         瞳が小さくなります

⑧眼瞼下垂       瞼が下がります

これらの症状が発作中に頭痛が起こる同側に起きます。しかし先程説明したように頭痛が激烈すぎて、これら症状に気づいていないケースも多いです。通常、患側に自律神経症状を伴います。最も多く見られるのは流涙と鼻閉です。

  • 発作頻度

発作頻度が群発頭痛は 0.5~ 8 回/日(多くは 1~ 2 回/日)に対し発作性片側頭痛は5 回以上/日(平均11 回/日)である点が異なります。持続時間の短い頭痛が回数多く出現するのです。

  • インドメタシン著効

最大の特徴です。群発頭痛には全く効果がありません。成人では経口インドメタシンは最低用量150mg/日を初期投与として使用し、必要があれば225mg/日を上限に増量します。維持量はこれより低用量がしばしば用いられます。

  • 他の特徴

群発頭痛と異なり、男性優位性はありません。お酒による誘発もありません。通常は成人に発症しますが、小児例も報告されています。

  • 分類

群発頭痛と同じく発作頻度で分類されます。発作頻度によって反復性発作性片側頭痛と慢性発作性片側頭痛に分類されます。反復性発作性片側頭痛は発作が7日ー1年間続く群発期があり、群発期と群発期の間には3ヶ月以上の寛解期があります。慢性発作性片側頭痛は寛解期がないか、または寛解期があっても3ヶ月未満です。慢性発作性片側頭痛は三叉神経痛が併存するケースがあり、慢性発作性片側頭痛ーチック症候群と呼ばれています。この場合両者に対する治療が必要になるため、両者の併存を認識しておくことは重要です。

発作性片側頭痛-治療-

発作性片側頭痛は、インドメタシンに完全に反応します。25-300mg/日の用量で使用しますが、多くの場合150mg/dayまでで、疼痛コントロールが可能と言われています。発作性片側頭痛が疑われたならば、まず25mgを3回3日間投与してみます。効果が認められない場合は、50mgを3回3日間投与、それでも効果が認められなければ75mgを3回3日間投与してみます。少しでも反応が見られたならば、最大使用量300mg/日までは反応を確認する価値があります。発作性片側頭であれば、疼痛は1ー2日で消失します。インドメタシンを中止しても発作が再燃しないケースもあります。そのため漫然と長期処方する事なく、数ヶ月ごとにインドメタシンを減量し、症状の悪化があるか確認をする必要があります。その場合は、3日ごとに25mg/日の量で減量します。